横浜市は丘や谷が入り組んだ地形が多く、「土地の一部が斜面になっている」「隣地との境に擁壁がある」という土地は珍しくありません。こうした土地に家を建てるときには、横浜市独自のルールや、擁壁・地盤の確認が欠かせません。
この記事では、傾斜地・擁壁のある土地に家を建てるときに知っておきたい横浜市の「がけ条例」の考え方と、土地を決める前の確認ポイントを解説します。あわせて、北沢建設が横浜市内で実際に手がけた、傾斜地や擁壁を活かした住まいの施工事例もご紹介します。
アイキャッチ画像:北沢建設の施工事例「外観はアーバンでも室内はウッディな木造の家~EM邸/横浜市保土ヶ谷区」
横浜は丘の多い街。傾斜地・擁壁のある土地は珍しくない
横浜市の解説資料によると、横浜市域の約60%が丘陵地とされています。開港以来、丘陵地に市街地が広がってきたため、崖の上や下に家が建ち、宅地が造成されてきました。また、関東ローム層は水を含むと崩れやすく、台風や梅雨の時期には崖崩れの被害も起きてきました。
そのため横浜市では、昭和29年に崖に関する規定を設け、現在も「横浜市建築基準条例」で崖の近くに建てる建物のルールを定めています。
横浜市の「がけ条例」とは
高さ3mを超える崖の近くでは安全対策が必要
横浜市建築基準条例の第3条では、について、の位置に建物を建てたり敷地を造成したりする場合に、崖の形や土質、建物の規模・構造・配置などに応じて、擁壁を設けるなどの安全上の措置を求めています。
つまり、敷地の中や隣地に高さ3mを超える崖がある場合、建てる位置や基礎の造り、擁壁の扱いを、設計の早い段階で検討する必要があります。実際にどの範囲が対象になるかは、崖の測り方なども含めて横浜市の窓口で確認しながら進めます。
崖の上に建てる場合の考え方
横浜市は、高さ5m程度以下の崖の上に木造2階建て程度の住宅を建てる場合の指針も示しています。崖が安全でない場合は、原則として擁壁を新しく造るか造り直します。やむを得ない場合は、基礎を深くする(立ち下げる)ことで、建物の重さが崖にかからないようにする方法もあります。
どの方法を選ぶかで、工事の内容や費用、工期が大きく変わります。土地を購入する前や建て替えを決める前に、建築会社に相談しておくと安心です。
傾斜地・擁壁のある土地を決める前の確認ポイント
- 敷地や隣地に高さ3mを超える斜面・擁壁がないか
- コンクリート造か、古い石積みか。ひび割れ・ふくらみ・傾き・水抜き穴の詰まりがないか
- 擁壁をつくったときの許可や検査の記録が残っているか
- 横浜市の公開情報で、区域に入っているか
- 道路と敷地の段差、工事車両が入れる道幅があるか
古い石積みの擁壁は、造り直しが必要になると費用や工期に大きく影響します。見分け方は関連記事で詳しく解説しています。
➡ 大谷石・ガンタ石積み・玉石積みの擁壁は危険?見分け方と対策
➡ 大雨・長雨で擁壁やがけは大丈夫?横浜の家で雨の前後に確認したいこと
北沢建設が横浜で手がけた、傾斜地・擁壁を活かした家
傾斜地や擁壁は、設計しだいで住まいの魅力にもなります。北沢建設が横浜市内で実際に施工した事例をご紹介します。写真や詳しい内容は、各施工事例のページでご覧いただけます。
ガラスをふんだんに使った明るく開放的な家~AO邸/横浜市旭区
傾斜地という敷地条件を活かし、擁壁を兼ねたRC(鉄筋コンクリート)造の地下部分をつくり、その上にガラスを多く使った木造住宅を建てました。
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外観はアーバンでも室内はウッディな木造の家~EM邸/横浜市保土ヶ谷区
打ち放しの擁壁の上に建つ木造2階建てです。敷地の形を活かし、サッシの位置や間取りまで、どの角度から見ても見栄えがするよう計算して設計しました。
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新桜ケ丘2所帯の家
車2台分の駐車スペースが必須条件だったため、擁壁と建物の基礎を一体化し、縦列で2台分を確保しました。
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分離型二世帯にも出来、老後のことも考慮した家~SB邸/横浜市保土ヶ谷区
地盤の高低差を逆に活かし、基礎を高くした分だけ床下に物入れを設けました。
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低地盤にしっかり盛土造成した木造二世帯住宅~KS邸/横浜市緑区
道路から一段下がった土地を盛土造成して地盤面を上げ、杭もしっかり入れました。
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擁壁の工事には横浜市の助成金を使える場合も
崖や擁壁の防災・減災のための工事には、横浜市の助成金を使える場合があります。対象や受付期間は年度ごとに変わるため、計画の時点で最新の情報を確認しましょう。北沢建設では、磯子区で横浜市がけ地減災対策工事助成金を活用した崖の改修工事も手がけています。
➡ 横浜市の崖地防災・減災対策工事助成金を徹底解説
➡ 施工事例:磯子区I様邸(崖地の改修工事)
まとめ|傾斜地・擁壁のある土地は、早めの相談がカギ
横浜市では、高さ3mを超える崖の近くに家を建てる場合、擁壁の設置などの安全対策が求められます。傾斜地や擁壁のある土地は、土地を決める前に、崖の高さ・擁壁の状態・書類の有無などを確認しておくことが大切です。
一方で、高低差は設計の工夫しだいで、地下室や駐車スペース、床下収納などに活かすこともできます。横浜市内で55年にわたり家づくりを手がけてきた北沢建設なら、土地の条件を踏まえた家づくりをご提案できます。傾斜地・擁壁のある土地での家づくりは、お気軽にご相談ください。





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